<ヒロシマの高校生が描いた「原爆の絵」展in銀座>を見に行った。
たまたま、前日に出席した会で広島の高校生が被爆者に聞き取りをして絵を描いているという話を聞いた。そして見せてもらった絵の完成度の高さに驚いた。
この驚きがなかったら足を運ばなかったと思う。
その数日前に新聞に<ヒロシマの高校生が描いた「原爆の絵」展in銀座>があると目にしたばかりだった。その時は、関心はあるけれど、時間があったら、ついでがあったら、行けたら行こうという気持ちだった。
ギャラリーに入ると、20点の絵はみな技術のある人が描いたと思わせる完成度。
悲惨、陰惨な絵が多く涙が出る。
が、何枚も見るうちにそれが怒りに変わる。
「なぜこうなったのか」「こんなことを許せるか」
絵はうまいだけではない。
話してくれた被爆者の方の感想と、書いた人の感想が書かれた紙もついている。
描き手である高校生はこう言っている。
描くにあたって、聞いた話のその言葉をどう表現できるか(鬼の形相とは?唇が割れたとは?やけどは、その時の姿勢は、表情は・・・)をイメージしなければならない、具体的に絵に描けるまでに。
苦しい作業だったとの感想も少なくなかった。
そのことによって、自分のこととなった、との言葉も。
内容的に陰惨なはずなのに、なぜか全体の印象は明るい。
若い高校生が過去の陰惨な出来事を受けて、自分のこととして考え取り組み、そのようなことが起こりえない世の中につなげようとしていることが、はっきりと感じ取れたからだと思う。
描くという過程が変化を促したのだと思う。
稀有で貴重で広がるべき活動だと思う。
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