期待するだけムダ、言っても変わらないetc
よく言われることだが、それを言ってはおしまいよ。
なぜ変わらないか?
「言っていることの意味が伝わらない」というのが真相ではないか、と思うのだ。
わかってて無視されている、と受け止めるかもしれないが、か
ものすごく以前に、NHKで薬害エイズのドキュメンタリーを見た。
課長は、死者を出すようなリスクのある薬を規制せずに被害を広げたことへの反省よりも「やるべきことをできる範囲で行っていたのであって特に反省はない」という態度。
(NHKスペシャル「薬害エイズ 16年目の真実」1999.7.4放送NHKスペシャルだと思う)
衝撃を受けた。
公務員は国民のために。
厚生労働省(当時は厚生省)は、国民の生命を守る医療、社会を維持する。
と思ってしまう。
*「国民のいのちとくらしを守る厚生行政」とNHKニュースでも言ってるしな。
(1996年 厚相が患者に謝罪のニュースで)
でも、製薬会社や医療機関の商売も守らにゃならない組織なのだと思って、再確認してみれば、危ない危ない。うっかり信じていると、命を落とすぞ、なんてことになるのだ。
悪びれず教えてくれた課長に感謝状だ。
それでもついつい信じてみたくなるが、きちんと監視できるしくみが必要なんだろうな。
そして。
不祥事があったときの企業トップの発言を集めてみましょう。
●ゆうちょ銀行不適切営業 長門社長
「郵政民営化は国家事業であり、国民に貢献できると思って社長を引き受けた。貢献するどころか、信頼を損ねて国民に迷惑をかけ、断腸の思いだ。」
「戦略的に目指していた方向性は大きく間違っていなかった。制約がある中で、新商品や海外での買収など、色々考え全身全霊で尽くしてきた。経営者としての欠陥があったとすれば、肝心の足元を見ていなかった。」
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「断腸の思い」は、被害を受けて残念な結果になったその耐え難さを表現するものではないだろうか?
自ら(内部)の行いの結果に対して、「断腸の思い」とは? それともやはり「現場」は「外部」だったのだろうか。戦略的に目指していた方向性(新商品や海外買収)の企画をする部隊が内部で、「現場」は「外部」。大企業のトップにありがちだが、それでは、不祥事は避けがたい。
前出のNHKスペシャルにはこんな課長の言葉が出ているらしい。
まさに重なってくるではないか。
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「厚生省は素人集団なんですよ。責任を押しつけても仕方がない」
「医学界は何も反省してませんよ。また(同じようなことが)起こりますよ」
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現場で起こる問題の責任が取れない司令塔とは?
現場から遊離している各企業トップに、厳しく問わないと、そのツケを払わされるのは、我々一般人となる。
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