長崎市の平和宣言が「今を生きて」いる ~ナガサキの発信がいい!

長崎市長の平和宣言がよかった。

すべての人に対する具体的な「今を生きるため」の呼びかけになっているところが。

 

「世界の皆さんに呼びかけます。」
「世界各国の指導者に訴えます。」
「日本政府と国会議員に訴えます。」

 

聞いた人全員を「受け手」として巻き込む言葉だ。

 

そして、それぞれの人に期待したい具体的なアクションも提示されている。

「体と心の痛みに耐えながら、つらい体験を語り、世界の人たちのために警告を発し続けてきた被爆者に、・・・拍手を送りましょう」

コロナ禍に医療関係者に送った拍手のように、というイメージしやすい言葉も添えられている。

 

続けて、平和への祈りを込めた書、折り鶴を折るという行為。

そういったささやかな行為で

「平和への思いを伝えることもできます。確信を持って、たゆむことなく、「平和の文化」を市民社会に根づかせていきましょう。」

 

そして、全員が当事者だ、と覚醒を迫る。

「若い世代の皆さん。新型コロナウイルス感染症地球温暖化核兵器の問題に共通するのは、地球に住む私たちみんなが“当事者”だということです。」

 

自分の問題としての判断を迫る。

「あなたが住む未来の地球に核兵器は必要ですか。」

 

被爆75年。

被爆、が過去のこと。過去の歴史に学ぶ。被爆者に学ぶ。

的に受け止められがちなところを、「今」の「あらゆる人」にひきつけ、「今を起点」に過去から学ぶという姿勢を明確に打ち出して、共感できる。

 

 https://www.city.nagasaki.lg.jp/heiwa/3020000/3020300/p035062_d/fil/japanese.pdf