「このデータを報告することの意味が分かりません」部下がいう。
「いやいや、それはこういう目的で」管理職が答える。
「目的はわかるのですが、そのためのデータ項目がこれではその目的を達しないと思うのです。業務内容を理解していない人が項目を作っているのではないですか?」
「そういわないでよ。会社方針なんだから」
「会社方針なら、なおさら意味があるように、現場と経営を結ぶように、データに意味がでるように、項目構成や回答選択肢の定義などを決めて欲しいです」
「ともかく報告を求められているんだから、まず報告しながら、カイゼン要望を出していこう」
「・・・。」「・・・。」
わかりました。(・・・きっと要望なんかあげないだろうな。でもここでの反論は時間のムダだな
)」
かくして、現場実態に基づかない項目に「どこに回答すべきかな・・?」と迷いながらも、求められるがまま各人各様の解釈で回答する。
それを積み上げたデータは、なにをあらわすのだろう。
精選したデータもくずデータも、数字さえ出てしまえば、きれいな表やグラフとして表現される。
それに基づき戦略を考える。
くずデータは、どれだけ積み重ねても、どのように分析しても、カス戦略しか生まない。