大きな会社の小さな肝っ玉について。
いくつかの大企業を見てきた方にうかがいました。
A部長が、B課長にいいました。
「かつて君の部下だったC君ね。彼なんかいい営業の管理職になったと思うよ。
業務に精通しているし、部下の面倒見もいいし。
もう年齢的に管理職登用はできないけど、どうして推薦しなかったんだよ」
「私の下にいた時は、まだ、そういったレベルじゃなかったんですよ」
「そうか、急成長株だったんだな。残念だね。」
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そばで聞いていたDさん。
・・・わかっちゃいないなぁ、A部長。
B課長は、業務に精通している部下を手元に置いておきたかっただけなんですよ。
自分の任期中に、頼りになる部下を手放しますか?
自分自身が業務に精通していれば問題ないけど。
管理職といわれる人は、具体的な業務や現場を知らないし知ろうともしない場合が多い。①なるべく言葉少なくわかっていないことをバレないようにしているか、②わからないからね~と愛嬌でまわりの協力をかち取るかがほとんど。③業務に精通した上に経営的視点を持っているなんてほぼいない。
経営者は、③を求めるんじゃないかなあと思うけど、そうでもないかも。
③は自分の地位を脅かすからね。
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Dさんの観察は以上です。
ほどほどに業務を知っていて、確実に自分を支えてくれる、替えのきく人物。
つまり、人事に影響力のある今の上司である自分に忠誠を誓ってくれる人をランクアップさせるでしょう。
業務精通者は、上司より、部下や現場や客先を重視する傾向がありますから。
それは、経営にとってプラスになるかは大いに疑問ですね。
経営者は、そういった視点で、内部をチェックしてみたらいいと思いますよ。