「海洋放出の是非」は消費者にも問うて欲しい ~魚のパックを手に買っていいかを考えないでよい日はいつ来るのか?

政府は東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水を海洋放出とする方針を固め、4月13日にも関係閣僚会議を開くとのこと。2021年

4月7日には、菅総理大臣は全国漁業協同組合連合会の岸会長と会談した。

岸会長は、「絶対反対との考えはいささかも変わらない」と強調したとのこと。

 

そりゃ、漁業の基盤である海に有害物を流すのだから反対に決まっている。

だからといって、別の選択肢がなさそうなところに大きな問題がある。

 

ところで、なぜ、消費者との意見交換はないのか?

海洋放出について生産者には話を聞いて、それを食べる側の消費者にはきかないんか?

漁業者も消費者の意見を聞いてみて欲しい。

さらに反対しようという活力になるだろう。

 

いまでも、魚売り場で、この魚は買っていいだろうか?

と考えては、特に明確な答えもなく、買ってみたりやめてみたり。

 

放射性物質を気にしているのである。

気にはなるが、明確な基準は持ち合わせない。

ただ、ならんでいる選択肢の中で、できるだけ問題がすくなく、できれば問題がなく、おいしくって、お安いものが買いたいのだ。

もちろん、検査をしていて基準値以下のものが並んでいるだろう。

でも、その基準値が信頼できないのだ。だって、事態によって基準が変更されるのを何度も経験してきているから・・・。

 

しかし、食べたいと思った魚を手にして「これ買っていいかなぁ?」と答えのない問いを繰り返さないでよい日が一日も早く来ますように。

 

・食べ物に不信を抱く不幸

・被災地に不信を抱いているようで不本意なうしろめたさを抱く不幸

 

シンプルに目の前にある食を信じられないのは、まったく不幸なことだと思う。

 

 

 

パブリックコメントを募集したというのかもしれないけれど。