辻村ジュサブローの人形。
新八犬伝ほか、人形劇ドラマや人形芝居、様々な形でその人形を目にしてる。
でも、このような作品を作られているとは知らなかった。
「ヒロシマより心をこめて」https://www.konishi.co.jp/html/jusaburo/works/hiroshima/hiroshima.html
1965年「現代人形美術展」入選作品。
でも人形にメッセージは要らないとの声も大きく、反発し60才過ぎるまで封印していたという。連作のつもりでスケッチも何枚か残っているとのこと。
満州から帰った広島。その後、三次に引っ越した4か月後に原爆が落とされた。
仲良かった年少の女の子を探して広島に入り、彼女とお兄ちゃんに出会った。
作品は
「私の目に焼き付いているあの日の兄妹の姿です」(中国新聞より。下記↓)
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広島での生活が1年を過ぎたころ、養母の故郷の三次に転居。4カ月後、原爆が投下された。
楠木町に住んでいた養母のお姉さんは血だらけで三次へやって来て。しばらくして亡くなった。10月の終わりごろ、1人で広島に行きました。みっちゃんを捜しに。お米を1升持って。
何もないですよ。友達のうちもないし。トタン屋根で囲ったお家が建ってて。夕方になるまでうろうろしても分からない。子どもたちが集まっている場所がある―と聞いて行ってみたら、薄暗い焼け跡からふっと、お兄ちゃんに手を引かれてみっちゃんが出てきた。お米をあげて、住所を教え合って、三次に帰りました。翌年、2人とも亡くなりましたけどね。
人形作家として独立して間もない32歳のときの作品「広島より心をこめて」は、私の目に焼き付いているあの日の兄妹の姿です。
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生きて 人形作家 辻村寿三郎さん(1933年~)
<3> 広島の記憶 焼け野原に友を捜して 2011/7/7
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