安否情報システム の問題点

災害時に従業員の安否確認を「安否情報システム」で、と考えている企業は少なくない。

ときどき訓練発信をしている企業の何社かから問題点を聞いた。

 

●メールにて確認用サイトに誘導する場合

①ケイタイメールが問題

・受信メールアドレスが変わらなくても、機種変更したので受信できなくなった。

 →そう自己申告がある場合も。

  ただ、本当に機種変更で使えないなんてことがあるのか?

 

②迷惑メールだと勘違いして拒否

 →受信許可メアドに

 ②-1 安否情報システム会社が発信メールアドレスを変更

 →受信を許可するドメインやメアドを登録している場合がある。

  その場合は、新メアドからの「拒否」してしまい、未着に。

 

③長いメールを2分割してしまう(ソフトバンク?)

 →URLなどが分割されてしまうと困るので?、全文受信できるように受信設定。

 

④URLが入っているメールを拒否

 →そういう設定をしている場合は、解除が必要。

 

●メールが届かない場合など、従業員からの返信が一定期間ない場合には、電話での確認が入るシステムが多い模様。

自動音声で、質問が流れ、電話機の数字ボタンで回答を求められるのだが、

ここでも、問題発生の予感。

 

①フリーダイヤルからの電話にかけ直しをしない人が多い。

→安否確認用の登録電話番号の多くは携帯電話。

直接、電話に出た場合はよいが、着歴に残るフリーダイヤル番号が安否確認用とは思わず無視する可能性大。

②数字ボタンでの回答、設定によっては不可能。

→携帯電話の設定によっては、通話中の数字ボタン利用ができないケースあり。

この解除法は気がつきにくい。(携帯電話会社のヘルプデスクでも故障です!で片付けられた・・が、「設定」問題です。)

 

●登録手順のデザインに問題があるような・・・

 

①登録したはずなのに、「未登録」と催促されたという人続出。

よく聞くと「登録」を行った後に「登録してよいですか?」の念押しがあるらしいが、その見せ方に問題があるのではないだろうか? 見落とし者が多いのなら、再確認。

 

●従業員モチベーションを低下させるような設問・・・

 

①本人や家族の安否確認のほか、現在状況を問う項目があった例。

選択肢が、①出社勤務中②在宅勤務中③サテライトオフィス勤務中④出社・退社途中⑤休暇中

外勤中の従業員は、「はて?①ということか?」と迷ったのちに、オフィスワーカーの作ったシステムなので我々のことは視野に入っていないのでは?と思い至ったとのこと。

さすがに「無視」ということはないと思う(思いたい!)が、そういう疑念をいだかれても仕方ないかもしれない。

 

確かに何が知りたいのだろう?

①勤務時間内/勤務時間外/通勤中

②屋内(社屋内)/屋内(自宅)/屋外(その他)

ってところだろうか?

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課題は

◆システムとスマホ・携帯電話の親和性(挙動)確認

◆安否確認内容の従業員の受け止め確認