祖母が広島の爆心地近くで被爆。祖母と母が被ばくした被爆二世。
「友達が初めて来るとびっくりするんですよ。左半身全部、顔から何から大やけどですから。手の指もひっついて。
でも、ものすごくたくましくて、強くて明るかった。一時は生死の境をさまよってお経まであげられたのに、こうやって生きていられるのは幸せだって、にこにこしながら感謝と喜びを体全体で表していました。恨みや憎しみの言葉を蕎麦から聞いたことはないんです。
今思うと、孫の私たちに自分の生きざまを一生懸命見せて、人間の幸せとは何かを教えてくれていた。強い意志と勇気と希望をもって、戦争は絶対いけないんだっていうことを」
「広島に生まれたものとして、私の背中に白い羽はついていないですけれど、平和の使者としての自分でありたい。そう祈り踊り続けることが、祖母たちの思いを受け継ぐことじゃないかなと思う。
皆さんにこの世の真理に通じるような、何か心に残るもの、少しでも勇気が出るような励ましを届けられたらいいなと」