猟官制度:安倍総理大臣、トランプ大統領、ジャクソン大統領

 「猟官」。

言葉は知っていたが、その意味を知らなかった。

3月20日朝日新聞に「反エリート主義の代表格 ジャクソン第7代大統領といま」の記事がのった。

したり顔のエリートにケッという気持ちを抱きがちな私も、じっくり読んでみた。

 

エリートを政権から排除、財産・納税資格を緩和撤廃し成人白人男子に選挙権拡大。白人共和国という思想に100%の自信を持っていたらしい。
ネイティブアメリカンや奴隷に対し人権意識はなかった模様だ。

どこまでを自分の守るべきコミュニティと意識するか。
その立場によって評価は変わるのだろう。

 

しかし。
猟官」である。

記事には「ジャクソンは従来のワシントンのエリートを政権から排除し、自分の支持者を大量に送り込む『猟官制度』を導入した」

 

猟官」・・・漢字だし、古代中国あたりの悪代官(?)が官職をすべて自分のほしいままにする、といった意味かと思っていたら。
『制度』なのだという。

どんな制度なのか?
猟官制度:
「スポイルズ・システムともいう。公職の任免を党派的忠誠や情実によって決める政治慣行のことをいう。イギリスやアメリカにおいて発達したが,スポイルズという言葉を生んだのはアメリカである。それは1832年,ニューヨークの上院議員W.L.マーシーが述べた〈戦利品(スポイルズ)は勝者の手に〉という有名な文句に由来する。アメリカにおいてスポイルズ・システムを初めて用いたのは,第3代大統領ジェファソンであるが,この制度が確立されるのは,第7代大統領ジャクソンの時代になってからである。 」(出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版)

 

情実によって決める?
そんなこと堂々と言ってしまっていいんだ??
そんなこと認められるのか?
公務員、官僚は戦利品なんだ?

 

衝撃を受けますね。

 

また、公取とか検察とか、人事をほしいままにする。
我が国の現状もこの「猟官」を認める動きをしつつある。

トランプ大統領とジャクソン大統領についての記事でありましたが、安倍首相にも相通ずるのですね。

大いに違和感ありです。