傘傾げ。
公共空間である狭い通路ですれ違う時に、互いに傘を傾けて通りやすくする動作。
通りにくいのだから、自然にそういう動作になるのでは・・と思っていた。
ところが、最近の町なかでは、狭い歩道を横並びですれ違おう(絶対にすれ違えない)とする人々など、不思議な光景をみかける。
なんでそんなことができるのか?と思っていたのだが、
新聞の投書欄にそのヒントがあった。
74才女性の投書(2020716朝日新聞)
若い女性が傘を傾けてくれ新鮮だった、との後に
「傘を傾ける動作は、私が小学校3年生の頃に、明治生まれの祖母から教わったものです。6畳の和室で、私は自分の赤い小さな傘を持ちました。祖母は蛇の目傘をひろげて、「雨の日に狭い道ですれ違う時は、お互いに傘を傾けて、こうして通ればいいよ」と実際にやってみせてくれました。その光景は、今でもハッキリと覚えています。」
とある。
そうだ、自然に行う動作ではなく、誰かに教わるモノなのだ。
投書のように、明確に教わった人もいるだろう。
親と、大人と歩いていて、言葉はなくとも、動作をマネする。
きょうびは、親と歩く機会も少なくなっているように思う。
共働きも多いし、子供のいそがしいし。
抜け落ちている教えがないか、再確認して、必要なものは教育に組み込むべし。
(もちろん抜け落ちたままでいいものもあるでしょうが・・・)