反芻して考える ~「首を切れない社員なんて雇えないですよ、普通」 竹中平蔵さんの言葉

「首を切れない社員なんて雇えないですよ、普通」
経済ブレーン竹中平蔵氏の言葉。*1

 

・・・折に触れ、この言葉について考える。


正直な人だ。
確かに相当な覚悟がなければ、社員なんて雇えない。


ただ。
その相当な覚悟ができる=普通でない人間が、経営者になっているように思う。
身近にいる中小企業の社長たちは、覚悟をにじませて社長業にあたっている。


一方で大手企業のサラリーマン社長たちから、あまり覚悟を感じさせる言葉を発しない。不祥事の会見でもどこか自分事と思われない言葉遣いをなさる。

おそらく竹中氏も、サラリーマン社長の一派なんだろう。

 

社員一体一丸となって推進!という企業なら、冒頭の言葉を吐ける経営者はいまい。

職務記述書(ジョブディスクリプション)なりで「あてがい仕事」だけをさせようという企業なら「あり」かもしれない。

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サラリーマン社長の会社で職務記述書(ジョブディスクリプション)がかけるのか?は怪しいが・・・

職務記述書(ジョブディスクリプション)がかけるのは、社員だけで、その社員も自らの首がそれによって怪しくなるなら「書かない!」一択かもしれません・・

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それならば、社員側も職務記述書(ジョブディスクリプション)を超えて働こうとは思わない。あまり幸せな働き方とは思えないが、竹中氏の求めるところはそういう企業、のように見える。

 

正社員でも、定年まで1年を切るとみな割り切った働き方に変わっていくときく。今後1年働けないのに、積極的建設的な意見行動は期待しにくいということか。であれば有期雇用はどうなのだろう?

 

「いつでも首を切れる状態での経営」は結局のところ、ジョブ管理と財務管理、なのかな。それだったら経営ではない。中間管理職の役割だろう、とも思う。

またはよっぽどのワンマン社長か。

 

雇用主に「竹中平蔵さんをどう思いますか?」と聞いてみるのは、試金石になるかもしれませんね。

 

朝まで生テレビ 2020.10.31