知床事故について、発生当初から真に恐ろしいと思っている。
そして、どこの会社でも同じようなことが起こる可能性があるのではないか・・・と恐れている。
現場業務を知っている人が問題と思って指摘していても、判断の権限を持っている人がそれを理解しない。
その理解していない判断で物事が動いていく・・・。
検査機関もプロの船会社がOKと言っているんだから大丈夫、と下駄を預けた。
自分たちより被検査者の船会社の能力を上に見たが、実はそこには現場のプロはもはやいなかった。
いろいろな不祥事が起こるたび、同じ構造なのではないかと思うのだ。
仕事の本質、不可欠な部分はまさにエッセンシャルワーク(エッセンシャル=本質、不可欠)に宿り、しかしエッセンシャルワークの経験のないものが判断の中枢にいる。
そんな企業が多いのではないか・・・。
これまで問題が噴出しなかったのは、まだエッセンシャルワークと管理部門が近かったもしくは橋渡し役がいた。
使命感からだったか、もしくは人的交流が確保されていたからか。
その橋がなくなったら・・・。