ネット検索でなんでもわかる、と思った時期があった。
知らないことがあれば手当たり次第に検索すれば、ほぼ間違いない情報にたどり着いた。
アヤシイと思っても、上位にあがった結果をいくつか見れば、納得できた。
これはもうネットさえあれば、紙媒体は不要になるのだろうと思った。
それはいつ頃だったのだろう。
ネットの黎明期は、まだ情報が少なすぎて、なんでもわかるという状況ではなかった。
そして今。
情報過多だからだろうか?
誰でも発信できるからだろうか?
不正確な情報や賞味期限の切れた古い情報が混ざり、検索結果の信頼が揺らいでいるように感じている。
検索上位が必ずしも情報の価値が高いとは限らない。
便利ではあるが、結果を何かで確認しないと危なっかしくて使えない、といった感じ。
信頼に裏打ちされた情報発信源を必要とする時代がやってきているように思う。
辞書、事典を粘着質に作るような、情報発信源に対する信頼が見直されるように思う。
そのような気概が出版業その他に残っていてくれることを、切に願う。