概念的な言葉は、その中身が見えにくい。
【具体】的な内容をまとめて表現すると【概念】的【抽象】的にならざるを得ない。
のだろうけれども。
こども家庭庁発足の関係で、2023年1月19日に
小倉将信少子化相が「かつてない踏み込んだ大胆な対策に関するたたき台をつくっていきたい」と話している様子をみた。
かつてない、踏み込んだ、大胆な・・・
ねぇ。
他にも発言はあったのだろうけれど、
今までの何を問題としているのか。
少子化問題をどのように見ているのか。
少子化相の見解についての言及は報道に見当たらず、予算、無償化、賃金、そんなあたりの話に終始している。
バクっと言葉だけでやりとりできる内容のみ。つまり会議で理屈をこねているだけのような印象だ。
軽い薄っぺらさのみを感じるのだ。
*もちろん具体的に意味ある動きをしている関係者はあると思う。
それは満足いく路線(つまり本流)にのっていますか?
おそらくのっていないだろう、と思わせる空疎さなのだ。
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翻って。
アフガニスタンで落命された中村哲医師のつづられた文章を見る。
役割を持たない意思の通わない文字は一文字もない。
ひとつの言葉にどれだけの経験が裏打ちされているのか・・・、と思う。
その裏打ちされた事実をもとに、提言し、読むものに問いを投げかけている。
問われた方も自問せざるを得ない。
言葉に【密度】を感じる。体重、体温、気迫を感じる。
同じ活字でつづられた文、映像を通じて聞く言葉であっても、違いはわかる。
感性は正直なものである。