大きな組織が「小さな問題(経営に関わる)」を変えられないのは・・・

大きめの企業に働く人の話を聞くと、その業種によらず「書類」が多い。

(紙であってもデータであっても)

 

書類の運用は厳密だが、肝心の書類の書き方は意外にもフンワリ運用の組織も多い。

この項目の意味するところは? 選択肢の意味は?

それが明快ではない。

 

どうやらこんな事情ではないか。

大きな組織によくある組織変更。

元の組織Aが、組織合併、一部スリム化して、新しい組織A´に変わりました。

書類は元の組織Aの書式を継続利用します。

合併して新入りとなったメンバーには、書式内の「項目」や「選択肢」にわからないものがある。

当初A書式を作った人にはわかるが、その人は別組織に。

その人が組織内にいる間は、その存在がガイドライン

 

人間ガイドラインが不在となれば、

これまでの運用経験と伝え聞きで伝播していくが、いかんせんコピーは劣化する。

 

「・・・だと思う」「・・・のはずです」が増えていく。

 

誰もがうすらぼんやりと「おかしい」と思うのだが、明確な言挙げをするには至らない。

たとえば「書式の統一」「書き方のガイドライン」を作るのが解決策だと思うが、A´の長にその権限はあるだろうか?

B´も同じ様式を使っているはず。その調整は簡単ではない。

A´とB´の上部組織のC本部長なら?

 

上部組織はそんな末端の「小さな問題」はターゲット外。

 

こうして、問題解決の道は閉ざされていく。

とても面倒だが、その効果は間接的。

 

・「上」の方々には問題すら認識されていない。

・「数(売上など)」に直結しない

・「社内」他組織との調整で恨みを買うかも。

 

上と数と社内しか見えていない人々には、対応不能

よほどの使命感でもない限り問題視すらされる可能性がない。

 

 

でも社内書類は、外部にものを売ったり、契約したりの事業活動を支えるもの。

それを働き手たちに「?」を抱えながら作業させるのはどうだろう?

従業員にも顧客にも社会にも不誠実ってなもんではないだろうか。

 

「小さい問題」は経営につながっている。

気づくのはいつか?

 

経営的視点を持つ組織上層部はいないのか?

いたとして、

実効性ある具体的対策を打てる「現場」観のあるスタッフを集められるか?